手芸用として売られているシリコン型の多くはレジン向けです。レジンは流動性があり自己レベリングし、型の肉厚が2mmでも6mmでも問題になりません。石膏は重く、硬化ではなく水和で固まり、それ自体に柔軟性がありません。だからレジンのコースターを完璧に離型する型が、石膏では縁を欠けさせます。
この記事は、石膏に耐え、実際に作りたい形に合う型の選び方です。
石膏に向く型の条件
- 肉厚3mm以上。 薄いレジン型はスラリーの重さで膨らみ、縁が波打ち、型自体が歪んでいきます。
- ショア硬度20〜30A。 柔らかすぎると潰れ、硬すぎると反らせて外せず割ります。
- 上開放・ストレートな壁。 石膏はレジンのように収縮して離れないため、作品は滑り出る必要があります。アンダーカット(内側に張り出す縁や首)は硬い石膏をロックします。
- 内面が塗装されていない。 離型コートは作品表面に移ります。
型の三タイプ
| タイプ | 仕組み | 向く作品 |
|---|---|---|
| 上開放 | 単一キャビティ、上開放、ストレートな壁 | トレイ、コースター、小皿など片面が平らなもの |
| 分割型 | 割型+位置決め、バンドで固定 | ボウル、瓶、胴や底が丸い作品 |
| 中子付き | キャビティ+抜ける中子 | コースタースタンド、キャンドルカップ、中空形状 |
内側に戻る曲線があるなら分割型が必要です。一体型から胴を抜こうとして割るのが、最初の失敗の典型です。
作品と型の組み合わせ
- コースター・小トレイ — 浅い上開放、肉厚8〜12mm。注入も離型も速く、平面は研磨に向きます。
- サービス用トレイ — やや深い上開放で縁がはっきりしたもの。縁が離型に耐えるよう15mm以上を目安に。
- ボウル・小物入れ — 分割型、底は丸いもの。形状より位置決めが重要で、ズレると継ぎ目が残り研磨でも消えません。
- 瓶・花器 — 分割型+中子、または緩い抜き勾配。ストレートな深い瓶は最も難しい部類です。
- 小物 — 薄手で柔らかい型でも可。作品が軽いためです。
型を壊すもの
- 熱。 大きな練りの発熱、または熱湯での洗浄。
- 過剰な反り。 型を裏返して叩き出すと角が裂けます。反らすのは壁だけ、底は反らさない。
- 鋭い骨材。 砕きガラスや石がキャビティ表面を削ります。洗うときは擦らず流す。
- 残留物。 角に残った石膏粉が硬い膜になり、次の作品に転写されます。
- 保管。 密閉・乾燥・直射日光を避ける。型同士がくっつくならタルクを薄く。
離型剤は必要か
シリコンと石膏の組み合わせでは通常不要です。必要になるのは三つの場合:非常に深いキャビティ、シボのある表面、何十回も使って型が「掴む」ようになったとき。使うなら薄い非シリコン系か水系で、油は不可。油は作品を汚し、後工程の封止を妨げます。
型の寿命
3mmのシリコン型を正しく扱えば、表面が曇るまで30〜50回。薄いレジン型は10回で駄目になることもあります。差を決めるのはブランドではなく、反らせ方と洗い方です。
よくある質問
レジン用の型を石膏に使えますか
場合によります。ストレートな壁、3mm以上の肉厚、アンダーカットなしなら使えます。薄くぐにゃぐにゃした型はスラリーの重さで変形し、離型時に作品を裂きます。
縁が欠けるのはなぜ
三つ。早すぎる離型、内側に張り出す縁、縁が柔らかいまま型を反らせた。45〜60分待ち、壁を外へ反らせてから持ち上げます。
使うたびにどう掃除するか
ぬるま湯で流し、柔らかい布で拭く。道具で削らない、熱湯を使わない、開口部を上にして完全に乾かす。
選ぶなら
波型ボウル型は分割型の良い例で、三サイズ、丸い底、きれいな離型。平たい作品ならクラウドトレイ型とリーフディッシュ型が十分な肉厚の上開放です。セットで揃えるならコースターホルダー型が中子のケースをカバーし、リブ付きジャー型は離型技術の試金石になります。シリコン型システムで手入れと保管、初回チュートリアルで混ぜてから外すまでを確認できます。